モンちゃんのツイートしきれなかった介護の話

病院で看護師をしながらフリーランス介護職をするモンちゃんの医療.介護についてのブログです。

生活費から時給を逆算した、介護士4年目Aさんの働き方

お疲れ様です^_^

 


あなたはいくら月給があったら満足ですか??

 


10万円?

20万円?

30万円?

もっと!!

 


恐らく、『もっと!!』を選ぶ人が一番多いと思います。

 


自分の給料が少ない。

仕事の量に見合っていない。

 


そう嘆きながら働く人は少なくないでしょう。

 


しかし、一体いくら月給があれば満足なのか??

自分でしっかりとわかっているんでしょうか。

 


わからないからとりあえず、掛け持ちしたり副業したり。

休みを犠牲にして働く。

 


自分の身体と心、そして有限な人生の時間を費やして、上限の無いお金への欲望を満たそうとする。

 


俗に言う『お金の奴隷』。

そんなことを出来る人達は、本当にバイタリティ溢れていると思います。

奴隷なんて言葉を使いましたが、そんな生き方をしている人達を、私は尊敬しています!

 

 

 

今日はそれとは逆の働き方をしている方の事例を紹介します。

 


27歳の介護福祉士(4年目)のAさん。

 


A さんは昔からお金が大好きでした。

貯金が趣味。

毎月、手取り19万円から5万円ずつ貯金。

もっと節約して、出来るときは貯金額を増額しました。

 


通帳の数字が増えていくことが本当に楽しい。

 


そこで、『もっと貯金を増やしたい!』と掛け持ちのバイトを始めました。

正社員の施設の日勤が終わった後に夜勤のバイト。

割と仮眠が取れるし、バイト終わってからそのまま行っても間に合うので、

日勤→日勤終わったらシャワー浴びて夜勤のバイト→夜勤のバイト明けにそのまま日勤→シャワー浴びてまた別の夜勤のバイト

という働き方をしていました。

 


これで、もちろんお金は貯まります。

頑張った月は貯金20万円とか出来たそうです!

 

 

 

しかしもちろん、そんな働き方では長くは続きませんでした。

 


そんな働き方を半年ほど続けていたある日、原付で通勤途中に車に突っ込んでしまう交通事故を起こしました。

 


幸い命は大丈夫でしたが、手術が必要な大怪我をしてしまい、リハビリも合わせて一年近く入院しました。

 


退院後はあまり身体に負担がかけられなくなり、正社員の施設介護が難しくなってしまいました。

もちろんバイトも出来なくなりました。

正社員の会社は理解あり、Aさんのできる範囲の仕事で了承して、雇用を継続。

 


しかしAさんはどんどん気持ちが落ち込んでいき、精神科に通院することになりました。

仕事を休んでしまうことが増えました。

 


そしてとうとう、正社員の会社も辞めることになってしまいました。

 


その後、働かずにしばらく療養することに。

 


1年くらい経ち、少しずつ落ち着いてきました。

 


気がつけば、あんなに頑張って貯めた貯金も3分の1くらいになっていました。

 


Aさんはまた働くことにしました。

まずは派遣で単発の仕事をして慣らしていき、最終的に正社員に戻ることを目標に!

 


しかし身体と心はついていきません。

高時給の忙しい介護現場や重介護の必要な仕事はもちません。

ましてや、週5日とか夜勤の仕事は無理。

 


でもこのままでは、貯金はおろか生活出来なくなる。

 

 

 

そこでAさんは自分の生活コストを見直すことにしました。

 


家賃4.5万円

食費1.5万円

雑費1万円

光熱費1万円

通信費0.5万円

税金2.5万円

自由費1万円

 


合計12万円

 


自分は貯金をしなければ12万円で暮らせる。

まずは、12万円を目指して働こう!

と決めました。

 


しかし、Aさんは長い時間働けないし働き方も限られます。

介護の仕事は好き。

経験もあるし出来れば介護の仕事がしたい!

 

 

 

『1日働いて1日休める。』

正社員としてではなく、パートや派遣でこの働き方を目指すことにしました。

 


1日働いて1日休んで、月に12万円稼ぐにはどうしたらいいだろう??

 


必要な時給を計算してみることにしました。

 


月の半分働くとして、15日。

1日8時間働くとして、8×15=120時間/月。

12万円÷120時間=時給1000円。

 


なので、1000円以上の夜勤のない忙しくない職場を探すことにしました。

 


時給はまだありそうですが、なかなか難しそうな条件。

けれど、実はここまで具体的だと逆に探しやすいのです。

 


派遣会社に相談すると、すぐに希望の職場は見つかりました。

 


家から自転車圏内のデイサービス。

パートで時給1320円。

 


1日8時間勤務、夜勤はもちろん入浴介助もなし。

月〜土曜のうち、月の1、3、5週は月、水、金曜日に働き、2、4週は土曜日も働くことにしました。

 


これで月に平均して16日は働けて、約17万円稼げます。

好きな貯金も5万円以上ずつ出来るようになりました。

 


Aさんはこのデイサービスで働いて今年で2年目になります。

仕事にも慣れ、身体も心も落ち着いてきました。

正社員になる話を頂いているそうですが、自分の生活リズムと稼ぎが合っているのでもう少しこの働き方をしていくそうです。

 

 

 

今回の例のように、自分の状況や価値観に合わせて月給を決めて、それに合わせた働き方というのはとても有意義だと思います。

こういった働き方は、医療や介護福祉職のような『資格&手に職』の職種ではとてもやりやすいです。

 


お金は大切。

あったらあっただけ嬉しい。

沢山稼ぎたい。

 


そんな考え方は理解できます。

 


しかし、稼ぐことに縛られないことも大切だと思います。

 


自分がいくらあったら生きていけるのか、満足なのか。

これがわかっていることは、人生でとても大切だと思います。

 


自分が必要な時給が具体的にわかっていると、人生の幅が広がりいろんな選択肢が増えます。

 


ぜひ一度、計算してみて下さい^_^

 


明日もボチボチいきましょう⭐︎