モンちゃんのツイートしきれなかった介護の話

病院で看護師をしながらフリーランス介護職をするモンちゃんの医療.介護についてのブログです。

介護施設における「オムツゼロ!機械浴ゼロ!拘束ゼロ!」の問題点

お疲れ様です。

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いまだに「オムツゼロ!機械浴ゼロ!拘束ゼロ!」というポリシーを強く現場に強要している介護施設があることは、多くの介護士にとって重荷となっています。

しかし、こうした措置は利用者の利便性と安全を考慮して取られているという誤解もあるため、実際の問題点を詳しく掘り下げていきましょう。

 

介護現場での「オムツゼロ!機械浴ゼロ!拘束ゼロ!」の実態

「オムツゼロ」は尊厳保持や自立支援を目指す観点から推進される一方、現場の現実としては、利用者の状態によっては完全にオムツをなくすのは困難な場合も多いです。

また、「機械浴ゼロ」は、利用者が直接水と触れ合うことでリラクゼーションや心地よさを得られるとの理由から進められますが、一方で介護士の肉体的負担は増大します。

 

さらに「拘束ゼロ」についても、確かに利用者の自由を奪う形の拘束は避けるべきですが、その一方で介護士が目を離した瞬間に転倒などの事故を防ぐための一部の拘束は必要とされる場面もあります。

 

介護士の視点:なぜオムツ、機械浴、拘束が必要なのか

介護士がオムツを使用したり、機械浴を利用したり、場合によっては身体を拘束したりするのは、決して利用者を不快にさせたり、楽をしたりするためではありません。

それは利用者の身体状況や安全を最優先に考えるための処置なのです。

 

介護士たちは本来、利用者とのコミュニケーションや生活の質向上をサポートすることに専念したいと考えています。

しかし、厳しい基準に従わなければならない現状では、そうした本質的な業務に専念する余裕がないのが現実です。

 

理想と現実のギャップ:介護職員がいなくなる恐れ

「オムツゼロ!機械浴ゼロ!拘束ゼロ!」という理想は理解できますが、その一方で現場の厳しさを見ない綺麗事と捉える介護士も多いのが現状です。

現実を顧みず、理想だけを追求する施設の姿勢は、職員が疲弊し、結果的に職員が誰もいなくなってしまうという危機を招きかねません。

 

これは介護施設だけでなく、社会全体の問題とも言えます。

我々は、施設が適切なケアを提供し続けられるように、適切な人員配置や教育制度、そして支援策を考える必要があります。

 

総括:理想と現実のバランスが求められる

介護現場は、介護士と利用者双方にとって良好な環境を提供するために、理想と現実のバランスを見つけることが重要です。

「オムツゼロ!機械浴ゼロ!拘束ゼロ!」という理想を目指すことは大切ですが、それを追求するあまり、介護士の負担が増え、結果的には利用者のケアが疎かになってしまう事態を避けるべきです。

 

理想を追求することと、現場の現実を見つめることは相反することではありません。

それらを適切にバランスさせることで、利用者にとっても介護士にとっても良好な環境を作り出すことができるのです。

 

明日もボチボチb